今回はゴルフの基礎ともいうべき「グリップ」について話していきたいと思います。
※文章が苦手な方はこちらの動画に内容の一部をまとめていますのでご覧ください。
ゴルフ初心者は
- ゴルフってどうやってクラブを握れば良いのか分からない
- 自分にとってどんな握り方が合うのか分からない
というような疑問が出てくるでしょう。
このグリップの握り方が最初から不自然な握り方になってしまうと、最初からマイナス面を抱えた状態でスイングすることになってしまうので気をつけましょう!
しかし、逆に言えば最初の段階でしっかりとしたグリップを作っておけばゴルフをするにおいて非常に大きな武器となります。
それぞれの特徴にあったグリップの握り方があるので、しっかりと把握していきましょう。
「グリップ」はゴルフにおいて「握る」ことと「クラブの握る場所」の両方を状況によって意味しています。
「グリップを握る」
「グリップする」
のような使い方もしますので、少しややこしいですが気をつけましょう。
目次
ゴルフショットでのグリップの握り方手順:3ステップ
まず、グリップは右利きの方は必ず
- 左手
- 右手
の順番で握ります。
これが大前提となるので覚えておきましょう。
パッティングでは逆に握る方もいますが、ショットではまずいません。
理由は単純で、こちらの方が力が出しやすいからですね。
ステップ1:左手の握り(2種)
まずは基本的な左手の握り方を覚えていきましょう。
おすすめしているのは
- 左手の人差し指の付け根の所から、手首の右の方に向けて斜めにグリップを当てて、握り込むグリップ。
- 左手の親指の付け根と人差し指の付け根の真ん中から、小指の付け根と手首の右側の真ん中にかけて横に真っすぐ握り込むようなグリップ。
の2つをおすすめしています。
分かりやすく説明していきましょう。
斜めに握るグリップ
左手のひらの人差し指の付け根の所から、手首の右の方に向けて斜めにグリップを当てて、握り込むグリップ。
非常にポピュラーな握り方で、ゴルフの教科書に出てくるようなグリップです。
迷ったり、どうやって握っていいのか検討がつかない人はとりあえずこのグリップを試してみましょう。
メリット
自由に動ける万能グリップ。
大きなデメリットの無い、誰にでもおすすめ出来るベーシックな握り方。
横に振るスイングタイプの方に相性が良い。
デメリット
自由に動け過ぎる為に、制御が効きづらい特性を持つ。
調子の良し悪しに大きく左右される可能性がある。
たてに握るグリップ
左手のひらの親指の付け根と人差し指の付け根の真ん中から、小指の付け根と手首の右側の真ん中にかけて横に真っすぐ握り込むようなグリップ。
こちらは一昔前まではあまり良いグリップではないなんて言われていたグリップなのですが、昨今のゴルフ界ではそのメリットに注目され、徐々に増えてきた握り方です。
メリット
クラブをコントロールしやすいグリップという特徴があります。無駄な動きをしづらいのでクラブの制御が優しい握り方。
たてに振るスイングタイプの方に相性が良い。
デメリット
クラブを制御しやすい分、スピードを出せる人、出しづらい人がしっかりと分かれてしまう。向き不向きがしっかりするので人を選ぶグリップ。
この2つをおすすめしていますので、初心者の方はこれを参考にしてみてください。
ステップ2:左親指(サム)の置き方(2種)
グリップの親指の置き方には2種類に分けられます。
- 親指を伸ばして握る「ショートサム」
- 少し縮めて握るかという「ロングサム」
という2つです。
「サム」というのは親指のことです。
ショートサムは「親指を短く縮める」
ロングサムは「親指を長く伸ばす」
という意味なので、そのままで覚えやすいですね。
こちらの詳しい説明もしていきます。
ショートサム
親指を縮めて握り込むグリップで、こちらの方がポピュラーなグリップとなります。
迷ったらこちらのショートサムの方で良いと思います。
こちらは先ほど言った、斜めに握るグリップの方と相性がいいです。
こちらのタイプのグリップで握っている方はぜひ試してみましょう。
ロングサム
このロングサムは、親指をしっかりと伸ばしきった状態でグリップする形です。
こちらは先ほど説明した、たてに握るグリップと相性がいいグリップとなっているので、そのタイプのグリップの方におすすめです。
こちらのロングサムの方は左親指を伸ばしきっている上から右手を被せて握り込むので、右手の握りが強いと左親指に強く負荷がかかってしまいます。
そのことにより、付け根を痛めてしまうこともあるので注意しましょう。
特に一生懸命頑張って練習している人は、一定時間練習したら休んだり、しっかり冷やすなどの対応をしておきましょう。
上級者やプロがよく痛める箇所ですので、もし違和感を感じるような時があればしっかりと対応しましょう。
このサムの項目はなかなか注目されない箇所ですが、自分の特性をさらに理解出来るのでぜひ試してみましょう。
ステップ3:右手の握り方
右手は左手の上に被せて握ります。
左手の親指の右サイドを、右手の手のひらの真ん中に当てて握り込みます。
右手は左手より力を抜き気味にグリップすることをおすすめします。
右利きの人は、どうしても右手の力が極端に強くなりすぎる傾向が多いからです。
ショットのインパクトではアドレス時より何倍もの力が瞬間的に入るので、打つ前の握った時点では出来る限り優しく握っておきましょう。
ショット時のグリップの握り方:基本的3種類
両手の握り方が何となく理解できたなら、次にグリップの代表的な3種類を説明していきましょう。
- オーバーラッピンググリップ
- インターロッキンググリップ
- ベースボールグリップ
の3種類が最もゴルフのグリップに置いて王道の3種類です。
それぞれ詳しく説明していきましょう。
グリップの種類は1度慣れてから変えるのは時間がかかります。
最初の段階で、出来る限り自分の適正に合ったグリップを選びましょう。
【1番基本】オーバーラッピンググリップを覚えよう
まずは1番基本的とも言えるグリップである「オーバーラッピンググリップ」を覚えましょう。
このオーバーラッピンググリップは昔からゴルフのグリップにおける基本形と言われているグリップで、最初に覚えるには1番無難であると言えるでしょう。
このグリップの握り方はとても簡単です。
まず先ほど言った好きな形で左手を握って形作り、右手を添えて握る時に小指だけ外して、その小指を握り込んでいる左手の人差し指と中指の間に置くだけです。
これは、小指を外して左手に置くことで、右手の力を少し入れ辛くしているのです。
ゴルフは左右のバランスを取るのが非常に重要なスポーツです。
右手の力を入れづらくしておくにより、右利きの人は左右の力感のバランスが取れるのです。
だいたいの右利きの人は、右手や右腕の力が強過ぎてバランスが取りづらくなってしまう為に、グリップの時点で対応しておくイメージです。
このオーバーラッピンググリップは基本的なグリップとして多くの人が取り入れているグリップです。
どんな握り方をすればいいか分からないという人は、自分の好みや傾向が理解できるまでとりあえずこの握り方にしてもいいと思います。
【トッププロに多い】インターロッキンググリップを覚えよう
昨今のゴルフ界でかなり増えてきているグリップの握り方が、この【インターロッキンググリップ】です。
タイガーウッズがこのグリップをしていることで世界中のゴルファーが注目し、真似するようになったのもその原因の1つです。
日本では石川遼選手、松山英樹選手などの超1流選手の多くがこのグリップをしています。
握り方で先ほど説明したオーバーラッピンググリップと違う所は、この【右手を添えて握る時に小指だけ外して、その小指を握り込んでいる左手の人差し指と中指の間に置くだけ】の部分を変えるだけです。
インターロッキンググリップは、【左人差し指と右小指を絡めて握り込む】グリップになります。
メリット
両手に一体感が出るので、左右のバランスが取りやすい。右手の力が、オーバーラッピンググリップよりさらに出しづらいグリップです。そのため力がかなり強い人、スポーツをやられてる方や若い方に特におすすめする握り方です。全体的にグリップと手の隙間が空きづらいので、しっかりと握りやすいのも特徴的です。
デメリット
右手の力が入りづらいため、元々力が弱め人にはメリットを活かしきれない可能性があります。
野球を過去やられていた方には特におすすめのグリップです。
野球経験がある方は別格にヘッドスピードの速い方が多いです。
あまり腕の力に頼りすぎないスイングを最初から身につけるため、右手の力が入れづらいこのインターロッキンググリップをおすすめします。
【力の弱めな方に】ベースボールグリップを覚えよう
ベースボールグリップは、その名の通り野球のバットを握るのと同じようにグリップする握り方です。
このグリップは簡単で、まず今まで説明したグリップと同じように左手を握り、クラブと左手の親指を一緒に右手で握り込むだけです。
あまり今までゴルフでは使われなかったグリップなのですが、昨今では1流のプロゴルファーの人も取り入れるなど、需要が高まって来ました。
日本ではアメリカンツアーでも優勝している丸山茂樹選手も、最近このベースボールグリップを取り入れたようです。
メリット
とにかく力を入れやすいです。
力のあまり無い方や、スライスが強くて悩んでいる方には特におすすめのグリップです。
デメリット
力が入りやすいということは、右手が強くなり過ぎてしまう為に、なかなか一体感が生み出しづらいということにもなります。
腕や手に力が入ってしまい体を使うスイングがなかなか身に付けづらかったり、ヘッドスピードが早い方は打球が大きくまがってしまう可能性があります。
力が強い方や若い方、スポーツ経験がある方は特別な理由が無い限り他のグリップをおすすめします。
グリップはこの3種類が基本になりますが、トッププロの中にもオリジナルの握り方をしている人もいます。
ゴルフで左利き(レフティー)は左右逆になるので注意しよう
ゴルフは圧倒的に右利きの方が多いスポーツですが、最近では左利きでゴルフを始める人も多くなってきました。
左利き用のクラブは右利き用と逆に振るクラブになるので、逆さまになっている状態です。
右利きの人が鏡で映っている状態と同じです。
グリップも手が左右逆になるので、その違いに気をつけましょう。
左利き(レフティー)について詳しくはこちらの記事で説明しています。
まとめ:グリップはゴルファーとしての自分の顔!自分なりの表情を見つけよう
- グリップの基本の形を覚えよう
- オーバーラッピンググリップを覚えよう
- インターロッキンググリップを覚えよう
- ベースボールグリップを覚えよう
- 右利き・左利きによって逆になるので注意しよう
グリップは基本的にどんな握り方をしても構わないと考えています。
私が生徒さんにグリップを教える時は、「グリップは出来る限り手や指とグリップに間が空かないようにすれば、形は好きに握ってもいいですよ。」と教えています。
「特別に格好良いグリップの形にしたい!」とか、
「タイガーウッズに憧れてゴルフを始めたから、どうしてもインターロッキンググリップにしたい!」
などの理由が無い限りは、「ゴルファーとしての自分の顔」であるグリップをいろいろ試しながら見つけてみてはいかがでしょうか。
ゴルフ講座のまとめはこちらです。
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